★★★★

両雄並び立つ「火の国、風の国物語 (2) 」

ファンタジー戦記、第2弾。 今回は反乱軍にスポットが当たって、かなり両雄並び立つ、って雰囲気が強まってきた。英雄が凡人に足を引っ張られて、真っ正面から戦えない、ってシチュエーションは銀英伝以来の伝統だけど、やっぱり面白いなあ。 〈風の戦乙女…

恋はスペースマウンテン「とらドラ 7 !」

4月にクリスマスの話かよっ! それはさておき。アニメ化も決まって、これは大人の事情で引き延ばし気味の展開なんだろうなあ、なんて思って読んだらとんでもない! 後半の急展開っぷりに、びっくり。どこのジェットコースター・ドラマですか!? しかもスペ…

今回はキララ先輩が萌え!「SHI-NO夢の最果て」

シノシノ最新刊。今回は分かっている犯人をいかに追いつめていくか、という趣向で、いつも以上にミステリー色が強かった感じ。 しかしシノ以上に、キララ先輩が萌えキャラすぎて困った。ただでさえ関西弁には弱いのに、後半のあの展開は反則だよ! でもドレ…

黒米澤の怖さ「犬はどこだ 」

誰だ! 米澤穂信を青春ミステリの旗手とか呼んだ奴は!? という訳で、米澤穂信のダークサイドがやや漏れ気味の作品。 米澤さんは珍しくハードカバーでも追ったりする作家なのだが*1、この作品は未読だった。理由は単純で、千反田えるも小佐内さんもいなかっ…

待ってました!「銃姫 9」

久しぶりの銃姫ですよー! 高殿さん、ご出産、おめでとーございます! 予想通り1冊で終わらず。というか、ついに完結巻数予告を放棄したよ。正しい判断だ。 間隔は空いたけど、相変わらず高クオリティに面白い。流星軍編クライマックス! ところで。ウェデ…

王道を翔破せよ「とある飛空士への追憶」

評判が良いので読んでみた。 なるほど。これは高評価も納得。 王女と飛行機乗りの逃避行と身分違いの恋。王道である。徹頭徹尾王道である。王道を書き切っている、これは純粋にすごいことだ。 完全なるハッピーエンドがありえない設定だけに、一つ一つのラブ…

歴史ミステリの醍醐味、ここにあり!「旧宮殿にて」

レオナルド・ダ・ヴィンチが探偵役の、連作短編ミステリ。歴史上の有名人が名探偵というのは萌える。しかもトリックが、当時の文化背景を活かした物理系というのも素敵。それがまたダ・ヴィンチという人物像とマッチしている。歴史ミステリの醍醐味、ここに…

はったりで小国の危機を救え!「ミスマルカ興国物語 1 」

氏の存在は気になっていたのだが、さすがに今から「お・り・が・み」に手を出すには巻数が…と思っていたら、新シリーズが始まったので、渡りに船と読んでみた。 小国の王子が大国の侵攻を口八丁で切り抜ける、という限りなく燃えるシチュエーション。評判に…

端正と地味は紙一重「M.G.H.―楽園の鏡像」

早すぎた越境作家・三雲岳斗のデビュー作の一本、積読から引っ張りだして読んでみた。 なるほど、端正なSFミステリ。 しかしこの「端正」さが三雲さんがイマイチ目立たない理由なんだろうなあ。換言すれば地味、という事だから。 無重力の宇宙ステーション…

少年は月を目指す「アストロノト!」

評判が良いので読んでみた。 聡い幼女マンセー!*1 ファンタジー世界で月を目指す、という設定が面白い。特に安易に魔法に逃げてない所が好感。ロケット開発周りも、国の思惑とか絡めてて巧い。*2話の山の作り方も上手で、途中でロケット開発が挫折しかけた…

ピカレスク・ファンタジーの佳作、完結「ダークエルフの口づけ 4 」

ピカレスク・ファンタジー完結編。 エビータを待ち受けていた悲劇は…あーっ。この作者は非道い人だ。アマデオくんは最後までヒロインだったね。というか、ベラが漢前すぎるのが問題だな。 戦闘メイドとか、百合吸血鬼とか、相変わらず萌えキャラには事欠かな…

金平糖は砂糖菓子味「幽霊列車とこんぺい糖―メモリー・オブ・リガヤ」

なんとなく読む前から、「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」っぽい作品だな〜、と思っていたが、その先入観は良い意味でも、悪い意味でも裏切られなかった。 色々と突っ込み所はあるものの、雰囲気を愉しむ作品。暗黒とリリカルは相性が良いね。「切り取り線」…

揺らぐ悪趣味な二者択一「ミステリクロノ2」

1巻は物語の根幹設定の説明が必要だったため、ちょっと煩雑で話に集中できなかった感があったけど、今回はすんなり愉しめた。 「トリックスターズ」はトリック満載の王道ミステリだったけど、「ミステリクロノ」は心理ホラーっぽい趣きがある。 二転三転す…

言葉の魅力を再確認できるラノべ「時載りリンネ! 2 」

ジュヴナイルな第2弾。 アンティークのオークションって、どんだけ! こういう地味な愉しさのラノべって貴重だわ。その代わり、終盤のバトルは正直、相変わらずの盛り上がらなさ。これだけ日常描写に特化されたラノべ作家も珍しい。年配者のキャラが多いの…

映画「魍魎の匣」

京極夏彦の主観最高傑作*1「魍魎の匣」が映画化されたので、遅ればせながら観に行った。 正直、前作「姑獲鳥の夏」が駄作だったのでさっぱり期待せずに見に行ったのだが、面白かった。 しかも予想外の方向に。 そも京極夏彦の長大な原作を2時間の尺に収める…

バカは止らない「バカとテストと召喚獣2」

買ったそばから読んでしまった。恐るべきバカテス。 設定的に、当分試召戦争できないよなー、と思っていたら、巧く趣向を変えてきたな。チャイナ喫茶、ステキすぎる。 召喚システムに関わる話とか、マジ話はやらなくてもいいのに! とか、 妹キャラ・葉月が…

ラクロスやってみたいかも「暴風ガールズファイト」

評判が良いので読んでみた。 なるほど、良作。ラクロス、やってみたくなる。 廃部寸前の同好会。熱血少女が周囲を巻き込んで、仲間を増やし、徐々にみんな熱くなっていく。スポ根のお約束が心地よい。 そして、その熱血少女ではなく、巻き込まれる側が主人公…

全部遠子先輩!「“文学少女”と月花を孕く水妖」

“文学少女”特別編。前巻の予告から短編集かと思っていたら、時系列が過去に行くけど、長編だった。 片田舎、因縁のある屋敷、手毬歌、過去の惨劇、妖怪の伝説…ヨコミゾ・ワールド全開だ!*1 謎めいた麻貴先輩の秘密に迫る一篇。しかし重要なのは最初から最後…

チーム・バチスタの栄光

医療ミステリってさっぱり読まないんだが、id:kirisakinekoさんやid:deltazuluさんに薦められたし、以前ミステリーのイベントでトークショーを聞いた縁もあるので、文庫化を機に読んでみた。 前半、ワトソン役・田口の聞き取り調査辺りはちょっと退屈かもー…

スクールランブル(19)

気がつけば19冊も出ていたのか。そして中身がまっとうなラブコメしてて驚いた(笑)。 つむぎがかわいくてしょうがない。もうつむぎでいい。 歩行祭=夜のピクニックで、さすがに完結かな?School Rumble(19) (講談社コミックス)作者: 小林尽出版社/メーカ…

人類は衰退しました 2

にかんもおもしろかったです? 思わず妖精さん語になってしまう、「人類は衰退しました」の2巻。ガガガ文庫を買ったのは、これで2冊目。同様の人、挙手! 中身は中編2本。 「人間さんの、じゃくにくきょうしょく」は、スプーンおばさんオマージュかと思っ…

柳生忍法帖

人に山田風太郎に薦めておいて、読んでいるのは「魔界転生」「甲賀」「伊賀」くらいだったので、「柳生」も読んでみた。 前半、忍法の使い手・七本槍に対して、復讐を誓った、しかし異能を持たぬ七人の女が戦術をもって立ち向かう、という展開が実に燃える。…

Dクラッカーズ 7

「Dクラッカーズ」最終巻。 結局、最後まで異能を持たず、それでも戦い続けた千絵が恰好良いなあ。 ラストは淡々と、といった感じで、物足りなさもありつつ、見事な大団円かな。敵の目の前で惚気る梓と景のやりとりは素敵過ぎだ。 ところで、6と7巻で扉の…

とらドラ 6

「とらドラ!」はどこに行っちゃうんだ?! そんな不安に駆られるほど、真っ当な青春群像。 スピンオフから匂わされていた北村×会長のエピソード、決着編。まあ、会長サイドの描写が皆無なので、ほぼ北村一人空回り風だけど。しかし同じ生徒会長戦の話を書い…

ドラえもん のび太の新魔界大冒険

長編版ドラえもんといえば「魔界大冒険」。誰がなんといっても。 そのリメイクが本作。結局劇場には観にいかなかったけど、DVDが出たので買ってしまった。そして寝不足覚悟で夜中に見始めてしまった。 実は声優交代してから、初めて真っ当に観るドラで、その…

火の国、風の国物語―戦竜在野

おお、久しぶりに本格的なファンタジー戦記の登場だよ。 「王国の赤い悪魔」双剣の騎士アレスの一騎当千っぷりがアレだけど、その傍らで邪な企みを囁くゴスロリ精霊・パンドラが良いアクセントになっている。 というかなんだ…。クラウディア王女が良いよね!…

紅~醜悪祭 上

久方ぶりの「紅」。なんだか薄くて、書き上がった分だけ無理矢理上下分割して出したのかなー、とか邪推してしまうが。 そんな思いが吹き飛ぶ面白さ。前半の日常描写にニヤニヤしっぱなしである。なんかもう、ずっと日常編でいいじゃない! 特に今回クローズ…

Dクラッカーズ・ショート 2

「Dクラッカーズ」短編集、第2弾。連作短編構成がステキ。 景と水原が本当の仲間になる「相棒」、景と甲斐の初激突「狂犬」、梓がひたすら景をいぢめる「夜道」、セルネットBメンバーの出逢い「同胞」。Dクラの過去を描く短編は、どれも濃厚で多彩で面白…

フレイスの炎砦V3(上下)

“下がる男”柊蓮司を追って、セブン=フォートレスにまで手を出してみた。S=FなんてRPGマガジンに載っていた「アルセイルの氷砦」以来だよ。箱ルールも買ったなあ。 という訳で、セブン=フォートレスとナイトウィザードをごたまぜにした無茶苦茶なリプレ…

咲(1・2)

咲 Saki (1) (ヤングガンガンコミックス)作者: 小林立出版社/メーカー: スクウェア・エニックス発売日: 2006/12/25メディア: コミック購入: 11人 クリック: 112回この商品を含むブログ (321件) を見る咲 Saki (2) (ヤングガンガンコミックス)作者: 小林立出…