ラブコメ

なんだこれ? 妙味のラブコメ「原点回帰ウォーカーズ 」

デビュー作「ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート」が話題になったけど、いまいちピンと来なかったので、別作品を読んでみた。 読み始めてしばらく、変な連中ばっかでついていけなかったけど、慣れてきたら愉しくなった。物語の構造上、死の扱いが軽くなっ…

ラノベ系あるあるトーク+部活系ラブコメ「ラノベ部〈2〉」

1巻の時は面白いけど……みたいな、保留つきの楽しさだったが、2巻になりラブ成分が大幅増量、正統派の面白さになった! 特に竹田の恋が切ない。 ラノベにまつわる話も絶妙なバランス感覚でいろんな人の意見を書いているので厭味がない。あと、伏字をやめた…

雪国の鈍感さがだんだん赦せなくなってきたよ!「SH@PPLE―しゃっぷる―(4)」

口絵のネタがうららすぎる(形容詞)! 長船さんの容赦ない悪役っぷりに、女性キャラをここまで悪く書ける辺り、さすが女性作家だなあ、と変な意味で感心。 そして雪国の鈍感さは、既に罪悪のレベル。古葉さん、可哀想だよ……。 もう何角関係か分からない状態…

杉井主人公のヘタレ具合は異常!「さよならピアノソナタ(4)」

今年たくさんの本を出した杉井光氏だが、このシリーズが氏の最高傑作であることは間違いない。 春夏秋冬、一つの季節が巡り、恋が一つ結実する。結局ターンの来なかった幼なじみが不憫すぎるけど、ラブコメとしては綺麗な着地だった。 それにつけても、スタ…

みのりんの漢前っぷりに惚れ直した!「とらドラ 9 !」

序盤、元の日常に戻ろうと皆が努力するも、それが軋み、崩壊していく構成は前巻と同じ。三歩進んで二歩下がる、しかし進んだ一歩は決して戻らない。そんな感じのここ数巻。 途中、内容はラブコメというより青春小説化していく。大人も決して万能じゃない、そ…

金髪女装少年やばい!「さよならピアノソナタ 3」

金髪の天然天才少年が登場でラブコメは更なる混迷の度合いを増した。ユーリかわいいよユーリ! 構成は、合唱コンクール、体育祭、文化祭とイベント連打の息をつかせぬ展開。特に合唱コンクールのくだりは短編として見ても傑作。 ゴスロリ服のバンドはあり!…

まさかの先輩参戦でスクエア・ラブコメ!「さよならピアノソナタ (2)」

あのラストから、どう続くのかと思いきや、ごくふつーに続き。音楽青春ラブコメの正道を一直線に突き進む。という訳で、初ライブに向けての夏合宿編。 まさかの先輩参戦でラブコメ度が一気に上昇。みんなまっすぐに青春しているなあ。 最後の失踪した真冬を…

現代学園異装宇宙編「SH@PPLE―しゃっぷる―(3) 」

すっかり雪国モテモテ展開に嫉妬。やっぱりフラグは幼少の砌に仕込んでおかねばならぬのか。すなわち俺、負け組! 女の園のちょっと生臭い学内政治の話が出てきたりで、学園ものお約束の演劇対決へ! そして盛り上がった所で、以下次巻。続きはいつっ!? 海…

杉井光は飛び道具を得て深化した「ばけらの! 」

発売前から一部で話題になっていた本。読んでみたら……意外とふつーに面白いじゃん! ま、元ネタ知らないとふつーの萌えコメなんで特筆する点がない、という説もあるが。 杉井光は、構成もしっかりしていて、筆致も堅実だが、萌え*1を描くのが不得手、といっ…

読んでいて心が血を流しそうだよ…「とらドラ 8 !」

クリスマスの告白玉砕をなかった事にして再び始まる日常……しかしそれは薄氷の上の平穏、一度ピンと糸が伸び切った緊張状態は、修学旅行という特殊環境であっけなく崩壊するのだった。 いやー、ここ数冊、とらドラ!は、毎回がクライマックス過ぎて息つく暇も…

流行の学園ラブコメを目指した結果がこれだよ!「AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~」

イタオモ。この「やめて! もう勘弁して!」とのたうち回りながらも面白い、悔しいけれど(以下略)な感覚は「NHKにようこそ!」(小説版)以来かも。 という訳で、ムーの光の戦士たちがラブコメする話。 しょうがないよ、中高生って万能感の塊だもんな! 最…

やっぱり桜庭一樹の描く〈少女〉は絶品「荒野」

借りて読んだ……。いや、だって、ミギーさんの絵のついてない「荒野の恋」なんて心情的に認められないし、装丁のセンスはないし、帯は「直木賞受賞後第1作」とか言い切るし! でも、やっぱり面白いんだなあ。悔しいけれど愉しい。桜庭一樹氏の描く少女ものは…

武侠ラブコメ、ここに爆誕「DRAGONBUSTER 01」

秋山瑞人の武侠風ファンタジー。 ま、どちらかというとガール・ミーツ・ボーイなラブコメかも。 序盤ノリを掴むまで大変だったが、一度波に乗ってしまえばするすると愉しめた。月華かわいいよ月華。 話としてはまだまだ序章、といった雰囲気だが、後書きによ…

ぶよぶよする、を流行語にすべし!「ぶよぶよカルテット 」

事前情報でタイトルを見て、メタボなおっさん4人組の話を連想し、ぜってー売れねーと思ったのは秘密。 これは良いラブコメ。エキセントリックな幼い先輩天才少女(貧乳)と、クールだけど一途な幼なじみ(並乳)の二択を迫られるぜ。せっかくだから俺は天才…

2話にして早くも温泉編!「SH@PPLE―しゃっぷる―(2)」

最近気になる男女入れ替わりラブコメ。 双子が入れ替わって、双方それぞれがラブコメするんだから、もうぐちゃぐちゃ! しかもまだ2巻なのに温泉編で、新キャラまで登場。そして胡蝶の宮も参戦(間違った方向に)で、いい感じに混戦模様。蜜が自分の気持ち…

小さくまとまっちゃった感「死神のキョウ」

一迅社文庫創刊。ということで、ラノべ者の端くれとして1冊くらい読んでみっか、と、ラインナップ中で1番いい位置にあって、評判もよさげな「死神のキョウ」をチョイス。 なんというか、後半が怒濤の展開過ぎて、ノベルゲームの1ルートを文庫1冊に圧縮し…

恋はスペースマウンテン「とらドラ 7 !」

4月にクリスマスの話かよっ! それはさておき。アニメ化も決まって、これは大人の事情で引き延ばし気味の展開なんだろうなあ、なんて思って読んだらとんでもない! 後半の急展開っぷりに、びっくり。どこのジェットコースター・ドラマですか!? しかもスペ…

妹は睦月一人で十分だ!「マイフェアSISTER—姫君、拳を握りすぎです。」

「GA」「ユグドラ・ユニオン」からきゆづき繋がりで読んでみた。 悪くはないんだけど、ちょっと詰め込みすぎかしらー、というのが正直な感想。 まあ、赤羽チャンプルーのごった煮感が全体に出ていたのは良かったけど、その分一つ一つの描写が足りていないよ…

とらドラ 6

「とらドラ!」はどこに行っちゃうんだ?! そんな不安に駆られるほど、真っ当な青春群像。 スピンオフから匂わされていた北村×会長のエピソード、決着編。まあ、会長サイドの描写が皆無なので、ほぼ北村一人空回り風だけど。しかし同じ生徒会長戦の話を書い…

恋姫〜彼女はヴァンパイア!

実は初美少女文庫。 id:deltazuluさんとかが面白いと言っていたので、吸血鬼ものだし読んでみた。*1 なるほど、これは面白い。エロ成分なしでもラブコメ成分だけで十二分に愉しい! 会話が巧いんだなあ。ツンデレでありながら、テンプレートに陥っていないの…

とらドラ5!

予想外! いや、「とらドラ」って面白いけど、巻数を重ねて2人の関係が足踏みしてしまう、というラブコメのジレンマに陥りつつあるかなーと思ってた矢先…まさか、こんなどストレートな学園青春ストーリィしちゃうとは。*1 そのぶん、ラブコメ成分(特にコメ…

AKUMAで少女

ジュヴナイルポルノで活躍するわかつきひかるさんが、ライトノベルに初挑戦ということで読んでみた。いや、ジュヴナイルポルノとかまったく読まないんだけど、こういう「越境」は気になるもので。 そして目次の章タイトルを見た瞬間驚愕する。この辺は編集者…

ROOM No.1301

CDドラマって、かなり原作に忠実だったんだなあ。 という訳で、今更ながら読んでみた。 噂に違わず〈えっち〉だった。 でもそれ以上に、全体の「重さ」が印象的。実は「萌え」じゃない。恋愛のエグい*1部分まで踏み込んでいて、普通のライトノベル系ラブコメ…

リヴァースキス

すまんッ、無理ッ! という訳で、電撃の新人さんの男女入れ替わりラブコメ。賛否両論なのが気になって読んでみたけど…あー、これは意見が割れるだろうね。で、私はダメ! いや、話はなかなか面白いんだけど。 つまる所この作品の評価は読み手側が、中身が♂の…

とらドラ・スピンオフ!

「とらドラ」から派生した外伝作品。なんだけど、ある意味、本編以上にストレートなラブコメだった。1冊で終わっている分、むしろ濃度は高い。たけゆゆ・お試しの1冊なんかにちょうど良いかも。 相思相愛ラブコメなんて久々に読んだなあ。読んでいるこっち…

ご愁傷さま二ノ宮くん

男性恐怖症のサキュバス。1アイディアから始まったと思しい、微エロ・ラブコメ。 途中から出てくるお嬢様がほとんど空回りなのがもったいないなあ。あと、脇役軍団の万能っぷりとか、ギャグ全般が肌に合わないかな。たぶん、漫画なら気にならないんだろうけ…

クジラの彼

サイン会の前日に無事読み了えた。 有川浩さんの恋愛小説集…というには全編、ちょっとした行き違い→仲直り→ダダ甘、という基本パターンを踏襲していてバリエーションに乏しい。でも、ラブコメ集として純粋に面白いので全然OK! なんだこのバカップル大集合(…

四季 秋

前作から一気に時間は飛んで「すべてがFになる」以後に…って、さらりと衝撃の事実が明かされマシタヨ! シリーズをずっと読んできた人間にはたまりませんなー。色々な断片が一気にがちゃこんと嵌まる感覚。こんなことをずっと仕込んでたのか、すげえ。 久し…

とらドラ4!

とらドラ 4 (4)竹宮 ゆゆこ メディアワークス 2007-01-06評価 by G-Tools , 2007/01/02 本年の読み初めはこの本。…いや、本当はまだ出ていないはずの本だけど! 祝・みのりん、表紙初登場!と喜んでいたら、本編でも予想外にまっとうな活躍で驚いた(笑)。…

ナハトイェーガー ~菩提樹荘の闇狩姫~

ナハトイェーガー ~菩提樹荘の闇狩姫~涼元 悠一 一美 ソフトバンククリエイティブ 2006-12-14評価 by G-Tools , 2006/12/30 ゴスロリ少女がやってきて、天然女子高生とゆりゆりっ。 設定は学園異能っぽいけど、バトル分はほぼ0。代わりに百合。そしてバカ。…