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まったり学園コメディ、と思いきやラスト一気に「追憶」とリンク!「とある飛空士への恋歌 2」

本格的に学校生活が始まり、一気にキャラが登場。ギャグ度が高めなので、このまま学園コメディになるのかなー、と不安に思っていたら、終盤は一気に緊迫感溢れる展開で一安心。個人的にはこのままガンパレードマーチみたいな、学園編と戦争編が並行するとい…

ボクっ娘仙人には意外にも萌えなかった……「僕僕先生」

ファンタジーノベル大賞作で、出た当初、何人かの人がラノべ読みにもオススメと言っていたので、文庫化を機に呼んでみた。 タイトルの僕僕先生は美少女仙人。主人公はニート風青年。二人の老荘系まったりラブ・ストーリィ? 不死者と定命の者の恋愛ってテー…

なんだこれ? 妙味のラブコメ「原点回帰ウォーカーズ 」

デビュー作「ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート」が話題になったけど、いまいちピンと来なかったので、別作品を読んでみた。 読み始めてしばらく、変な連中ばっかでついていけなかったけど、慣れてきたら愉しくなった。物語の構造上、死の扱いが軽くなっ…

年々幻想度が上がる恩田陸。当然常野も……「エンド・ゲーム―常野物語」

常野物語第3弾。 恩田陸はどんどん幻想度が上がって行くなあ。現実と幻想がゆらぐ作風が好みなのだが、最近は幻想に振れたまま帰ってこないので自分の趣味とずれてきている感じ。 恩田陸の根幹はラノべっぽいと思う。そこから幻想・ホラーの味付けに行くか…

連作短編としての魅力は弱いかな?「魔法飛行 」

第3弾の「スペース」も文庫化されたし、という事で駒子シリーズ2巻目を読んでみた。もう「ななつのこ」の内容をさっぱり忘れているけどね! 3つの短編が描かれる背後で、何者かの暗躍がほのめかされる、という構成。 駒子と友達との会話といった日常部分…

実はシュールなホラーかも「よくわかる現代魔法〈6〉Firefox! 」

意外に薄かったので、すわ醜悪か!と警戒したけど、そんなことはなく安心(苦笑)。 章毎にブラウザのタイトルがついていて、あいかわらずこの人は、こういうネタが巧いなあと感心してしまう。 久しぶりすぎて、魔女のライブラリ関係の話とか、さっぱり覚え…

ストーン・エイジ

石器時代の人になって食料を稼ぎながら発展を目指すゲーム。 リソース管理ゲームと見せかけて、実はダイスゲーム。 自分のダイス運を信じてみたが、いまいちぱっとせず。結局ビリ。ダイスゲーは好きなんだけど、実は勝負弱い自分。 ゲームのイメージと内容が…

ふつーに白鳥が出てきて吃驚!「螺鈿迷宮(上)」

「チーム・バチスタ」と繋がっている話なんだなあ、と思って読んでいたら、普通に白鳥が出てきて驚いた。つまり姫宮が、向こうで散々名前だけ出てきた「姫」!? 彼女のドジはどこまでマジなんだ? あいかわらず医療ミステリなのに、妙に中二センスの二つ名…

雪国の鈍感さがだんだん赦せなくなってきたよ!「SH@PPLE―しゃっぷる―(4)」

口絵のネタがうららすぎる(形容詞)! 長船さんの容赦ない悪役っぷりに、女性キャラをここまで悪く書ける辺り、さすが女性作家だなあ、と変な意味で感心。 そして雪国の鈍感さは、既に罪悪のレベル。古葉さん、可哀想だよ……。 もう何角関係か分からない状態…

ついに始まった異形の民との戦い!「蛇民の兵団―ドラル国戦史(2)」

ヴラーなるもの率いる敵との戦いが本格的なスタート。 それにしても夢見人の力は制御不能とはいえ強大だ。さすが次世代型。 このシリーズはこんな感じで各地を転戦して続くのかな?蛇民の兵団―ドラル国戦史〈2〉 (ハヤカワ文庫FT)作者: デイヴィッドエディン…

ようじょに罵られたい!(お約束)「アカイロ/ロマンス 2 ―少女の恋、少女の病 (2)」

修正力(リペイント・マーカー)なき世界で戦いで、続きどうするんだと心配になったシリーズ第2弾。戦いから脱落した人間は普通に「転校」扱いの様だが、今後失踪者が増えていたったらどうなるのかな? 今回は【はらぐろようじょ】というツボすぎる新キャラ…

序盤はもっさりしていたけど終盤アツい!「聖剣の刀鍛冶」

MF文庫Jがイチオシしてるっぽいので読んでみた。 オーソドックスなファンタジー。主人公は昨今稀に見るほどバカ生真面目な女騎士(巨乳)。ちなみに相方は男ツンデレ。どこまでも王道。 キャラ紹介的な序盤はちょっともたもたしてる感じだったけど、終盤の展…

ジュヴナイルでミステリちっくなホラー「禍家」

「忌館」を読んで、好みの作風*1であることを確認した三津田さん。ぼちぼち読んでいこう、という訳で、書き下ろしの文庫。 引っ越した家に起きる怪異に、少年と少女が挑む、というどこかジュヴナイルっぽい話。ミステリとしては、予想通り*2であるが、粘性の…

狂王の試練場やりたくなった「迷宮街クロニクル1 生還まで何マイル?」

一昔前に話題になったWeb小説「和風Wizardly純情派」のリライト版。当時、私の周りでも盛り上がっていたんだけど、小説は紙じゃないと読めない古い人間なのでスルーしていたんだけど、良い機会なので読んでみた。 これは予想外にまっすぐな青春小説。Wizだか…

ラノべ版モリミー「らじかるエレメンツ」

id:kenkaianやid:deltazuluが薦めていたので読んでみた。って、なんだこれ!? 余りの青春の無駄遣いっぷりに、なんかラノべを読んでいるというより、森見登美彦読んでいるような気分に。*1これ、ラノべとして出すより、そっち方面に売り出した方が良かった…

黒子かわいいよラスト・オーダー「とある魔術の禁書目録(インデックス)(8)」

やっぱりインデックスは科学サイドの方が好みだ。というより、黒子と美琴のコンビがいい。一般的な意味での美琴萌えは私にはない。カードキャプターさくらで、さくら単体で萌えず、あくまで李小狼とセットで萌えていたのに近い。つまりは関係性に萌える。あ…

なんでるーしーのイラストがようじょじゃないんだ!「さくらファミリア」

これは酷い、良い意味で。私は敬虔なキリスト教ファンなので大笑い。クリスチャンは読んじゃダメ、ぜったい。という訳で、最近杉井光作品を追っていて、これはいーかなー、とか思ってたんだけど、キリスト教ネタだよと聞いては読まざるを得ない。 主人公はい…

けれん味が足りない……「予知夢」

うーん、「容疑者X」のために読み始めた「ガリレオ」シリーズだが、この2冊は正直凡作だと思う。キャラのけれん味は足りないし、トリックも常識的。いや、物理学的にオカルト事件を解明する話なので、常識へと着地させないとまずいのは分かるんだけどね。…

あいかわらず外伝の方が話が進む「ヴァルプルギスの後悔 Fire1.」

ブギーポップの外伝で、炎の魔女が主人公のシリーズが開幕。といっても、ブギーポップらしく、こちらの方が話が進みそうな予感。まあ、ブギーポップは傍観者だけど、炎の魔女は正義の味方だからね! 位置づけ的には「ビートのディシプリン」の続きっぽい。今…

幻想の吸血鬼SF、完結?「七本腕のジェシカ2」

遠未来SFと幻想小説の間を揺らいだ吸血鬼小説。終盤に向けて、どんどん幻想度が上がっていって、最後の方はもうストーリィがよく分からず。一応、終わったみたいだけど、結局〈刈り入れ〉って何なのよー、とか、魔王って何者だったの、とか色んな疑問が投…

ちょっとこの構成で4冊は長すぎたかなあ…「〈本の姫〉は謳う 4 」

正直、話を忘れた状態で読んだ。もちろん私の記憶力の問題なのだが、過去と現在、二つのストーリィが並走する凝った構成で、その分話を追うのが大変。正直、この構成を活かすなら、4巻というのは長すぎた気がする。 謎もなかなか明かされず、世界観が掴みづ…

やっぱりラノべで密かなダンジョン・ブームが来ている(妄想)「灼熱のエスクード2」

エスクードの新作がこんなに早く出るなんて……。 内容的にはウィザードリィなダンジョンもの。序章がいきなり「LOST」で、第2パーティによる捜索もの。でも意外にダンジョン要素は少なくて、その辺は不満。どちらかというと某人の復活譚で、クライマックスに…

あっさり風味のゴーストハント「探偵ガリレオ」

ミステリなのに直木賞を獲った「容疑者X」が文庫落ちしたので読もうかどうかと思ったら、実はシリーズ物で*1、シリーズの1冊目を手に取ったら、超常現象を科学的に解明する類のミステリ、いわゆるゴーストハントものだと知って、迷わず読んだ。 実は初東野…

かくて現実と虚構は接続する「グラン・ギニョール城」

「グラン・ギニョル」という言葉にゴス魂が刺激されて買ったものの、そのまま積んでいたもの。最近、ミステリ・モードになって、ようよう読了。 小説の中での事件と、現代日本の事件が交互に語られ、メタミスかーと騙されないように警戒しながら読んでいたら…

少年少女VSヤクザのリアリティ「神様のメモ帳 2」

最近、怒濤の連続刊行で注目を浴びている杉井光さん。以前「ぶよぶよカルテット」が好きなら、「さよならピアノソナタ」*1がオススメ、と言われたものの、こちらのシリーズが積読のままだったので発掘してみた。 まさかライトノベルで、こんなド直球のヤクザ…

最近はメタなラノべが増えましたね「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」

ネット界隈で話題になっていて、これはオフ会まで読んでおかないとヤバい!と感じ、慌てて捜すもことごとく売り切れ!*1 目撃情報を元に神保町・渋谷とはしごしてオフ会当日に確保、そのまま読んで開始直前になんとか読了。……途中、なんでこんなに必死になっ…

藤原祐の悪趣味全開!「アカイロ/ロマンス—少女の鞘、少女の刃 」

「レジンキャストミルク」の人の新作とあっては読まずばなりますまい。 今回は序盤からとばしているなあ。悪趣味全開。っていうか、このヒロインに萌えろと?……スイマセン、賢しい幼女、大好きです。 ただ前半のインパクトに比して、後半は普通のバトルにな…

『僕』はやればできる子!「SHI-NO-シノ-空色の未来図」

シノシノ最新刊、「SHI-NO」でこんな明るいサブタイトル、ありえないよ! 中身は、意外にも『僕』方面の話。 死者からの手紙、といういかにもミステリなスタートにわくわく。ただ、途中の展開は散逸し過ぎでちょっとわかりにくかった気も。キャラが多すぎる…

そのラストは怖すぎる!「新耳袋 第十夜」

実録怪談集、第10弾にして完結。 あいかわらず淡々と粛々とただただ怖い。 と、油断(?)していたら、まさかのラスト。円環は閉じず、怪談は終わらない。怖すぎるよっ! このシリーズが終わってしまって、今後はどうやって定期的に怪談を摂取しようかな?…

セラ、こんな性格だったっけ、?ですわ「〈本の姫〉は謳う 3 」

喋れるようになったセラがホントに性格変わりすぎ!(苦笑)だが、それがいい。 クライマックスなのに微妙に盛り上がりが足りないのは、ラスボスが影だけで、さっぱり見えないからかなー。 あと、姫の出番が少ないよ! もっと姫を、姫を! まあ、いずれにし…