ボクっ娘仙人には意外にも萌えなかった……「僕僕先生」

 ファンタジーノベル大賞作で、出た当初、何人かの人がラノべ読みにもオススメと言っていたので、文庫化を機に呼んでみた。
 タイトルの僕僕先生は美少女仙人。主人公はニート風青年。二人の老荘系まったりラブ・ストーリィ? 不死者と定命の者の恋愛ってテーマは大好物のはずなんだけど、意外に萌えなかった。
 僕僕はいわゆるロリババァに分類されるはずだが(ついでにボクっ娘)……仙人って吸血鬼と比べて不死者としての魅力が薄い。何分にも彼らは無限に等しい寿命を持っていながら老荘思想の人たちなので、日々恬淡としていて何もしない。封神演義みたいなアクティブな仙人ならともかく。……せめて表紙がもうちょっとあれならなあ、この絵で美少女といっても萌えようがないよ。売れているようだし、誰かかわいい女の子を描ける人がコミカライズすればいいと思うよ。
 あ、萌えない萌えない言っているけど、中国神話ものとしては面白かったよ。

僕僕先生 (新潮文庫)

僕僕先生 (新潮文庫)