ジュヴナイルでミステリちっくなホラー「禍家」

 「忌館」を読んで、好みの作風*1であることを確認した三津田さん。ぼちぼち読んでいこう、という訳で、書き下ろしの文庫。
 引っ越した家に起きる怪異に、少年と少女が挑む、というどこかジュヴナイルっぽい話。ミステリとしては、予想通り*2であるが、粘性の高いホラー描写は見事。
 「忌館」との緩やかなリンクも、読者サービスで嬉しい。
 余り立て続けに読みたい作風ではないので(苦笑)、他の作品もぼちぼち読む。

禍家 (光文社文庫)

禍家 (光文社文庫)

*1:現実と幻想を揺らぐ展開。

*2:というより他に選択肢がない。