全部遠子先輩!「“文学少女”と月花を孕く水妖」

 “文学少女”特別編。前巻の予告から短編集かと思っていたら、時系列が過去に行くけど、長編だった。
 片田舎、因縁のある屋敷、手毬歌、過去の惨劇、妖怪の伝説…ヨコミゾ・ワールド全開だ!*1
 謎めいた麻貴先輩の秘密に迫る一篇。しかし重要なのは最初から最後まで遠子先輩が出ずっぱりである事だ。某ツンデレがいないお陰で、遠子先輩を存分に堪能できる。表紙の避暑地のお嬢様仕様遠子先輩も素晴らしい。ビバ遠子先輩!
 嗚呼、最終巻「卒業編」が愉しみであると同時に、すごく怖い。
 ところで。明確に書いてないけど、あの人の娘が彼女の母親、という事だよね。たぶん。

“文学少女”と月花を孕く水妖 (ファミ通文庫)

“文学少女”と月花を孕く水妖 (ファミ通文庫)

*1:ま、ミステリとしては普通のできだけど