柳生忍法帖
人に山田風太郎に薦めておいて、読んでいるのは「魔界転生」「甲賀」「伊賀」くらいだったので、「柳生」も読んでみた。
前半、忍法の使い手・七本槍に対して、復讐を誓った、しかし異能を持たぬ七人の女が戦術をもって立ち向かう、という展開が実に燃える。
全編この流れで良かったのだが、後半、山風世界の最強超人・柳生十兵衛が出張ってきたのは正直残念。沢庵とかおとねとか、脇役だった人々がすっかり物語を乗っ取っちゃう。七人娘は個性が弱かったのが敗因か。
ある意味一番のヒロインは、魔人・銅伯の娘おゆらだったような気もする。すごいツンデレ。*1
こうなると柳生十兵衛三部作を全部読みたいな、と思って調べてみたら、「柳生十兵衛死す」って、講談社文庫から出てないのね。小学館文庫版は下巻が品切っぽいし。さてはてふむー。
- 作者: 山田風太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
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