言葉の魅力を再確認できるラノべ「時載りリンネ! 2 」
ジュヴナイルな第2弾。
アンティークのオークションって、どんだけ! こういう地味な愉しさのラノべって貴重だわ。その代わり、終盤のバトルは正直、相変わらずの盛り上がらなさ。これだけ日常描写に特化されたラノべ作家も珍しい。年配者のキャラが多いのも、この作品の独特の空気を作っている要因の一つだろうなあ。
あと、この人の語彙の豊かさはには驚かされる。さりげない言い回し一つ一つがほとんど重複しない。比喩や慣用句も多彩で読んでいて厭きない文章。〈時載り〉ではないけれど、言葉の持つ滋味を愉しめる。自然に「じねん」のルビが振ってあるのなんて久しぶりに見たよ!
しかし凪。いくらなんでも凄過ぎだろ。まあ「破壊」が似合わない作品ではあるんだけどさ。その辺はちょっと興ざめ。
- 作者: 清野静,古夏からす
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/12/01
- メディア: 文庫
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