ファンタジー

〈本の姫〉は謳う 1

「煌夜祭」でデビューした新人さんの2作目。正直、「煌夜祭」の個人的評価は、良くできているけど地味、だったのだが…〈本の姫〉なんて言われちゃ、本好きとしては気になるだろっ! 文字が失われた世界での本の話、という一見「?」な設定だが、読めば納得…

タムール記(1)

最近は「リフトウォーサーガ」が復刊したり、「氷と炎の歌」が続々文庫落ちしたり、「紅衣の公子コルム」の復刊が控えていたりで、どんどんファンタジーが積み上がって行くよ! この早川のファンタジー攻勢の先鞭となったのは「ベルガリアード物語」復刊と成…

狼と香辛料(5)

安定して面白いんだけどね。 ロレンスとホロの鉄壁っぷりが、かえって物足りないと言うか。今回は何人も魅力的な女性キャラが出てきたのに、まったく揺らがないのは、ラブコメとしてはどうなのよ! 看板娘も尽くす修道女も良かったのに… そして5巻もかけて…

ダークエルフの口づけ(3)

ツンツン・ダークエルフ・ファンタジー3巻目。いよいよクライマックス!という訳で、話が大きく動き出した。 アマデオくんのヒロインぶりもますます磨きがかかって、お姫さま属性が強化されてしまう衝撃の展開。*1 何はともあれ、最終巻を愉しみに待ちたい…

時載りリンネ! 1

評判が良いので読んでみた。 おお、確かにこれは素晴らしい。久し振りに、大期待の新人。 構成に無駄が多いとか、バトル部分で何が起きているのか分からないとか、瑕疵はあるのだが、それを補って余りある魅力がある。新人離れした〈空気〉を持つ筆致と、厭…

イリーガル・テクニカ(4)

読み始めてしばらくの間、頭の中で話がつながらず、1冊読み逃したか? あるいは時間が経って話を忘れてしまったのか? とか思っていたら、作中でいきなり2年経ってたよ! 吃驚だ。 そして次の巻で完結と書いてあるのに、またまた新キャラが出てきて、どう…

バード・ハート・ビート 夜姫天炎!

やっぱり面白い! 正当派ボーイ・ミーツ・ガールな内容に、騎鳥というガジェットが実にマッチしていて、とにかく今すぐジブリでアニメ化を! …って、完結編と言いながら、カケラも終わってないよ! むしろ1巻でそれなりに綺麗にまとまっていたのに、無理矢…

人類は衰退しました

ガガガ文庫、せっかく創刊したので、1冊くらいは読んでみよう。という事で、平和さんオススメの田中ロミオを。 予想していたのとは違った面白さだった。 いや、エロゲーライターさんだと聞いていたので、もう少し萌え萌えしたものかと思ってたんで。 主人公…

鋼殻のレギオス(6)

あとがきによれば第2部開始だそうで。色んな伏線が張られ始めたなあ。 ま、本質は、リーリン・ミーツ・ニーナ!に尽きるんだけども。 最強の刺客・幼なじみリーリンがいよいよレイフォンに第一種接近遭遇間近で出ずっぱり。口絵ではやたらギャグ顔をさらし…

狼と香辛料(4)

「狼と香辛料」も1年、4冊目か。順調だなあ。 で、感想としては、ちょっと物足りない、かな。今回は大きな流れの中間地点、その為の伏線がメインになってしまっている印象だ。 それでもちゃんと経済的危機を入れてくるのはさすが。ただそこに宗教が絡んで…

冬の巨人

LNFでサインもらっちゃいました♪という訳で、延び延びになっていた古橋さんのファンタジー。 これは世界観を愉しむ小説である。はっきり言って魅せられた。 でも話は短くて*1、正直物足りない。もっとこの世界に浸っていたかった! ヒロイン×2との関係とか…

伝説の勇者の伝説(1)

積ん読がたまっているのに、なんとなく長期シリーズの1巻を試し読みしてしまうシリーズ。*1 という訳で、伝勇伝。 タイトルから全編コメディなライトファンタジーかと思っていたら、意外にシリアスだったので驚いた。途中、いきなり時間経過してまた驚き、…

モノケロスの魔杖は穿つ(2)

やっぱり読んでいると、まよキンを連想する。*1そんな現代王国運営ストーリー2巻目は、騎士・長川律がメイン。表紙の圧倒的大剣とか、カラー口絵の変幻自在鎧とか、燃えるなあ。萌えじゃなくて、燃え。 でも話は途中から律おいてけぼりな感じ。最後は怪獣決…

ダークエルフの口づけ(2)

主人公アマデオくんの周りには、ツンデレ比9:1のツンツンエルフ、天然気味のお姫さま、お色気ムンムンのおねーさま、無感情系戦闘メイドなどの美少女がたくさん! さらにそこに幼なじみが参戦して…という第2巻。 …嘘はついてないよ! という訳で、キャラ…

狼と香辛料(3)

世間ではもう4巻が出ているのに、ちょっと間を空けて3巻読了。…あれっ? 「狼と香辛料」って、こんなにL・O・V・Eな話だっけ?(笑) という訳で、ロレンスとホロのラブコメっぷりにニヤニヤ。私もホロに翻弄されてみたい。ただ難を言えば、二人の鉄壁っぷ…

煌夜祭

ラノサイ杯をきっかけに読んでみるよ第3弾。 うん、確かに面白かったけど、期待した程じゃなかった、という感じ。 二人の語り部が小話を交互に語り合い、やがて大きな物語が浮かび上がってくるという展開。千夜一夜物語だね。 構成は良く出来ているし、文体…

ラジオガール・ウィズ・ジャミング

ラノサイ杯新作部門1位作品。なので、積ん読から発掘して読んでみた。 うん、確かに良作。でも、私の好みじゃないかなー。 性善説の世界がちょっと苦手なのかも。というか、爆弾魔が言い訳じみているというか。さらに言うと、たった一人でテロすんなとか。 …

エレニア記(6)

エレニア記最終巻。 エピローグは久々にしんみりした気分になった。はっきりいって、そっちの方がクライマックスの決戦より印象的だ。それもどうか、という気もするが。 シリーズ全体として振り返れば、総じて面白かったけど、ベルガリアードと比べちゃうと…

鋼殻のレギオス(5)

レギオスもあっという間に5巻目。 今回は私が密かに応援しているメイシェンの出番が多くて嬉しかった。世間的にはフェリらしいけど、彼女のような普通の娘にがんばって欲しいと思う。フェリなんかに負けるな! あと、どうもメインキャラに入ってきそうな縦…

エレニア記(5)

エレニア記もいよいよクライマックス! ついに女王エラナ復活。おお、さすがエディングス・ヒロインだけあって、いい性格しているわ。すてき。でも出番少ないよ…とほほ。 後半、選挙戦から篭城戦への展開は燃える燃える。さあ、この勢いで最終巻だ! 聖都へ…

エレニア記(4)

フルートのキャラが急に立って驚いた。遅いよ! こんなに好みのキャラになるならもっと早く!(笑) そして、えーっ…! 後、トロールのグエルグがゴクリに思えて仕方なかった。いつべーリオンを「いとしいしと」と呼び出すかと(苦笑)。 という訳で、シリー…

銃姫(8)

絶対あと1冊では終わらないって! という訳で、最終章に入ってから結構長い「銃姫」8冊目。 相変わらず高クオリティに愉しいファンタジー。魔法描写がとにかく恰好良い。 ついに姉さんの正体が…! そして子供たちなどに見せ場はやらん、渋いオヤヂの流星軍…

エレニア記(3)

どうも盛り上がりに欠けるなあ。つまらなくはないんだけど、〈ベルガリアード〉と比べると、淡々としていると言うか、ぶっちゃけセ・ネドラさまがいないと言うか(苦笑)。*1 ベルガリアードもエレニアも、次々新しい土地に行って、そこでイベント発生という…

エレニア記(2)

水晶の秘術?エレニア記〈2〉デイヴィッド エディングス David Eddings 嶋田 洋一 早川書房 2006-08評価 by G-Tools , 2006/12/29 早く読まないと、来年から「タムール記」の毎月刊行が始まっちゃうよ! という訳で、急いで読まないと。 眠れる女王さまを救う…

逆襲の魔王

抗いし者たちの系譜 逆襲の魔王三浦 良 KIRIN 富士見書房 2006-01-20評価 by G-Tools , 2006/12/29 評判が良いので読んでみた。 ふむ。粗削りながら、はったりのきかせかたは巧い。サラはかなり私好みのキャラっぽいんだけど…うーん、全体にもうちょっと踏み…

七人の武器屋 レジェンド・オブ・ビギナーズ!

七人の武器屋 レジェンド・オブ・ビギナーズ!大楽 絢太 富士見書房 2005-09-17評価 by G-Tools , 2006/12/08 今ラノべ界隈で、ファンタジー+経済、というと「狼と香辛料」のことだろう。だが、支倉凍砂さんのデビュー作「狼と香辛料」が世に出る数カ月前、…

エレニア記(1)

眠れる女王?エレニア記〈1〉デイヴィッド エディングス David Eddings 嶋田 洋一 早川書房 2006-07評価 by G-Tools , 2006/11/20 「七王国」を読み了えたので、ようやく積ん読から移行。昨年、私を最も萌えさせた「ベルガリアード」のエディングス、もう一つ…

鋼殻のレギオス(4)

コンフィデンシャル・コール?鋼殻のレギオス〈4〉雨木 シュウスケ 富士見書房 2006-10評価 by G-Tools , 2006/11/11 どうも、メイシェンの出番がどんどん減っている事に不安を隠せないゐんどです。 という訳で、今回は脇役話。バイプレイヤーが恰好良いのは…

七王国の玉座(5)

七王国の玉座〈5〉?氷と炎の歌〈1〉ジョージ・R.R. マーティン George R.R. Martin 岡部 宏之 早川書房 2006-09評価 by G-Tools , 2006/11/11 「七王国」第一部完結編…だけど、これ終わるのかってくらいあちこち大展開の大風呂敷でどうなるんだ。と、思った…

ダークエルフの口づけ

ダークエルフの口づけ?ソード・ワールド・ノベル川人 忠明 富士見書房 2006-08評価 by G-Tools , 2006/11/01 ダークエルフが主人公、というピカレスクが入った、一風変わったファンタジー。 ベラはツンツンツンデレ、くらい? 精神的M*1の私にはこれくらい…