読むと腹減るはらぺこノベル「ベン・トー—サバの味噌煮290円」

 評判が良く、今度のオフ会の課題図書の1冊らしい*1ので読んでみた。
 実はこの作品、読む前から好みじゃなさそう、と思ってたんだけど…案の定、最初は、半額弁当のためにスーパー内で殴る蹴るのバトル、という世界観を受け入れられず。しかし終盤まで来ると何だかんだ言いつつ、熱くなっていた辺り、作者の筆力は確かなようだ。
 ただ、どうもギャグのセンスが合わないようで、挿入されるエピソードに笑うどころか、痛ましさを覚えてしまう辺りが困ったもの。白粉の存在もヒロインなんだかギャグなんだか…。そもそも「ベン・ハー」をもじって「ベン・トー」って、どーいうセンスなんだよ!?
 という訳で。悪くはない怪作だと思うが、肌には合わないので続きは買わないだろうなあ。あ、弁当の描写は美味しそうで、読んでて腹減った。

ベン・トー 1 サバの味噌煮290円 (スーパーダッシュ文庫)

ベン・トー 1 サバの味噌煮290円 (スーパーダッシュ文庫)

*1:ちなみに他は「とある飛空士への追憶」と「SH@PPLE