王座の血脈
そして物語は「ベルガリアード」へ。
という訳で、「魔術師ベルガラス」の最終巻。
このシリーズ(というか原本は一冊らしいが)、総じて単なる外伝に留まらず、永遠者から見た架空歴史小説として成立しているのが面白い。先の大戦のくだりなんてもっと描写を割いて欲しい!と思ったくらい。
本編の「ベルガリアード」や「マロリオン」が、数年の間に次々と出来事が起きて世界の命運が決まってしまうシュトルム・ウント・ドランクな展開に対して、実はそこに至るには数千年の積み重ねがあったのだ、という時間的な対比も効いている。
さーて、次はいよいよオーラス、「女魔術師ポルガラ」。あのポルガラに、いかにして我らがセ・ネドラ様が物語を語らせるのか、その辺も要注目。