幼女に思い切り振り回されたい貴兄に「タムール記(6)」

 「タムール記」完結。
 スパーホークと愉快な仲間たちによる包囲網が完成し、囚われの女王の救出、邪神との最終決戦、そして大団円。まさにファンタジーの王道。最終決戦が意外とあっけなくて拍子抜けの感があるけど、これは前シリーズも一緒だったし、エディングスの味なのだろう。
 シリーズを読み了えて、改めて思うのは、この作品の主人公はスパーホークではなく、幼き女神アフラエルだったな、と。
 個人的にシリーズとしては、「ベルガリアード物語」の方が好きだけど、それはすなわちツンデレ王女セ・ネドラ様の方が好き、ということにほかならない。もちろんワガママ女神アフラエルも萌えなんだけど…タレンともっとラブラブでコメコメしてくれらたなあ!
 という訳で、ワガママで可愛くて老獪な幼女に振り回されたい人は、「エレニア記」「タムール記」を読めばいいよ!
 さて、エディングスの最新作「ドラル国戦史」のヒロインは小悪魔系らしい。これはこれで気になるので、いずれ読まねばなあ。

天と地の戦い―タムール記〈6〉 (ハヤカワ文庫FT)

天と地の戦い―タムール記〈6〉 (ハヤカワ文庫FT)