さよなら妖精
読む前からマーヤのイメージが、イラスト:NOCCHI、CV:坂本真綾だった。安直ですまん。でも我ながらぴったりのキャスティングだったと思うよ!
という訳で、「哲学的意味はありますか?」という殺し文句を引っさげ、ユーゴスラヴィアから来た美少女マーヤとの高校生たちとの交流を描くミステリ。
異国の少女という視点で、日常の謎を魅力的に描き出す手法にはただただ感心。ユーゴスラヴィアの複雑な歴史を語りながら、きちんとエンターテインメントに仕上げている点も凄いの一言。
もともと古典部の一作として企画された作品らしいけど、結果としてシリーズにならなかったのは正解だったかも。シリーズの中の一作では、あの鮮烈なラストは不可能だと思う。
個人的には、米澤穂信さんの最高傑作と推したい!