中世ドイツうんちく小説「バルト海の復讐」
久しぶりに田中芳樹を読みたくなったので手を出したのだけど……ちょっと物足りなかった。
筋は単純な復讐劇。中世ドイツのハンザ同盟が舞台というのが物珍しい。しかし、そのなじみのない舞台補強のため、やたらとうんちくが入る。結果、流れが断ち切られて、リズムが悪い。分量もうんちくがなければ半分になるんじゃないかな、これ?
田中芳樹作品としてはキャラも弱いし*1、自分が田中芳樹に求めるものは得られなかった、というのが正直なところ。いっそホゲばあさんがもっと活躍すれば別だったかも。
やっぱり田中芳樹は架空歴史に限る。
- 作者: 田中芳樹
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/12/09
- メディア: 文庫
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*1:特にヒロインは空気。