サムライ・レンズマン

 秋山瑞人古橋秀之講演会に行くのに、せっかくだからサインをもらう本を持っていこうと思ったんだけど、「冬の巨人」はLNFの時にもらっちゃったし…と困っていたら、積ん読の山の中にこの本を発見。忘れてた! 「レンズマン」が新訳復刊した時に買っておいたんだけど、やはり「レンズマン」読了するまでは、と思って積ん読。そのまま山に埋もれていたのだった。
 読む前は、「サムライ・レンズマン」というキワモノ風のタイトルにアレげな内容*1かと思っていたんだが。どうしてどうして、正当なレンズマンの後継者だった! QX!
 レンズマンならではの、荒唐無稽なまでの壮大さを見事に再現しつつ、レンズマンの主要キャラを一通り出すファンサービスの徹底ぶり。物語の展開も(ナドレックのご都合主義的な使われ方まで)、超兵器の連打もいかにもレンズマンでニヤニヤしっぱなし。講演会で「パロディ得意」みたいな発言があったけど、納得の出来だ。
 という訳で、紛う事無き傑作。ただし「レンズマン」好き、という条件付き。東京創元社は今すぐ権利を買って、レンズマン・シリーズの一角に本書を加えるべきである。
 それでは、クリア・エーテル

*1:なにせ「シスマゲドン」を書いちゃう人だ