レジンキャストミルク8

 完結。
 口絵コミックはあいかわらずクオリティ高いなあ。と思っていたら、扉を開けると、またコミックが始まって吃驚。素晴らしいコラボ。
 ここから先は比較的ネタばらし的感想。


 …でも、この終わり方はすっきりしないなあ。
 某キャラの最後なんて、ホントとってつけた感じで、感動も何もあったもんじゃない。
 前巻の盛り上がりに比して、最終巻は終わらせる事を優先して尻すぼみしてしまった感あり。
 日常担当ヒロインなんて、結果として単に邪魔しにきただけだ。最終決戦に来るからには、何か重要な役割を果たすと思ったのに、死んで蘇るだけの起きあがりこぼしなんて!
 結局、ラスボス相当の連中の目的がいまいちはっきりしないままなのも致命的。しかも決着しないし!
 思うに、この作家は日常と非日常の対比が実に巧い。しかしこの最終巻は話の都合上、ずっと非日常の物語であった。ゆえに本領を発揮し切れなかったのかな、と。
 その意味では、もう1冊あるかも知れない日常の短編集は大期待である。
 あと。この巻には、なんだかんだと不満を申し立てたが、シリーズ全体としてはとても愉しませてもらった。次回作にも期待したい。