円環少女(5)

 ライトノベルで大学闘争の話を読まされるとは…「獣たちの夜」以来だな。
 という訳で、サドデレ小学生ノベルも気がつけば5冊目。なんだけど、ぶっちゃけ、メイゼルの出番が少なくて読み進めるのが辛かった(苦笑)。
 途中物語がほとんど展開しないのは、最後の急展開のための構成なのかも知れないけど…氏のくどい文体でそれをやられるとなー。読みながら何度寝てしまったことか。どうもこの人の筆致は、流して読んでいても頭に入ってこないので、専門書読解時のような集中力が必要なんだよね。今回はキャラが余り前面に押し出されていなかったので、その弱点が悪目立ちしていた気がする。
 ま、最後の展開が凄いので、次巻が愉しみなのも事実なんだけど。265ページのイラストは度肝を抜かれたぜ。深遊さん、絵、巧過ぎ。
 そういや色んな設定もさっぱり。なぜ〈茨姫〉は魔術師なのに、刻印魔道士じゃなくて専任係官なの? 彼女、人間じゃないよね?*1とにかく色んな事が引っ掛かって、単純に愉しめないシリーズなんだよなあ。

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円環少女 5 (5)
長谷 敏司
角川書店 2007-04
評価

円環少女 (4) よるべなき鉄槌 ムシウタbug 5th. (5) とらドラ・スピンオフ!?幸福の桜色トルネード 涼宮ハルヒの分裂 アンダカの怪造学 6 (6)

by G-Tools , 2007/05/19

*1:単に私が設定を忘れているだけ?