円環少女 (4)


 ツンマゾ! 寒川さん、最高だ。口絵4枚目とか反則級!
 それはさておき、本編。だいぶ読み易くなったなあ、と思っていたら…後半、もう何が起こってんだか訳分かんないよ! 複数勢力の思惑が絡む話を書くのなら、もっと状況を整理してくれなきゃ。
 あと、魔法の設定周りの問題。
 これは前にも書いた気がするけど、このシリーズの魔法はとても複雑な設定だ。別にそれは問題ない。設定が難解な小説なんていくらでもある。ただその運用が問題だと思う。読者に魔法に何ができて、何ができないのか明示されていない。別に「魔法は魔法です!」と言いきるファンタジーならそれでもいいのだが…この作品は魔法を論理的に説明するためSFカテゴリーに近い。なんで、リアリティに関するあれこれが気になってしまうんだなー。
 前半の日常パートは楽しめただけに、後半のぐだぐだっぷりが残念だ。
 と、文句たらたらながら、読み続けてしまう。それだけの魅力がこのシリーズには、メイゼルにはある(え?)。