Dクラッカーズ・ショート1

 復刊中の「Dクラ」短編集。
 梓&景の幼い日、子供の頃の大冒険と梓の理不尽な女王さまっぷりが愉しい「台風-storm-」と、千絵&水原の休日、コミカルな戦いと千絵の理不尽な負けず嫌いっぷりが愉しい「休日-holiday-」の2編が特に印象的。やっぱり外伝と言ったら、キャラの別の一面が見えることが最大の魅力だもの。
 巻末の「Dクラ」パイロット版を読んでいて、なんか物足りないなあ、と思ったら、千絵がいないんだよね。作者さんもあとがきで言ってるけど、「Dクラ」の世界は千絵がいて初めて完成するんだなあ。

マルティプレックス

 50歳を超えて電撃大賞を受賞した伝説の作家・田村登正氏。ここしばらく新刊が出てなかったので消えてしまったのかと心配していたのだけど、久々の新刊が出た!
 今回は現代の高校生たちが主人公。謎のオンラインゲームに参加するが、それは余りにリアルな戦争で…現実とゲームの境界が曖昧に。という、まあ、ありがちと言ってしまえば、かなりありがちな話。
 それでも読ませるのは筆力か。特に戦争ゲームの描写が巧みで、これだけでも小説になっちゃうんじゃないかな?
 しかし田村氏、選ぶ題材が若い。知らなければ、著者がかなりの年配とは、まず気付かないだろう。強いて言えば、若書きのような勢いはないが…その分落ち着いた筆致が抜群の安定感。
 ただ、話としては思いっきり序章って感じで、なんと表紙の二人が○○○な所で終わってしまう。今はただ続編が出る事を祈るのみ。

「電脳コイル」を見始めた

 ずっと録りためてたものを、せっかくの夏休みなので見始めた。
 なるほど、評判がいいのも納得。
 バーチャルとリアルが重なる世界、といういかにも今のガジェットを、昭和の子供たちの空気で描く。完全に大人のためのアニメだなー。
 しかし、これだけ萌え萌えしてないキャラデザのアニメは久し振りだ(苦笑)。