赤朽葉家の伝説
結局、サイン会までには読み了らず。ようやく読了。
最初、結構厚いハードカバー、しかも2段組という仕様に躊躇したものの、そこはさすが桜庭一樹。圧倒のリーダビリティでするする読める。
戦後史と、それぞれの時代を生きる女の三代記を絶妙に絡めた手腕も見事。そして「少女」と、その先にある「女」を描ききった!*1
しかしこの作品、私には「面白いーつまらない」の評価軸で語ることができない。強いて感覚に一番近い語を挙げるならば「すごい」。というか「すげえ」。「ブルースカイ」「少女七竃と七人の可愛そうな大人たち」で漠と感じていた何かがより強固になって結実した心象。だが今の私の語彙ではそれを言語化できない。
いったいこの作品はなんなんだ!